アメリカでマーティ・スカル選手が新日本プロレスへの継続参戦とジェイ・ホワイトへの対戦表明を行った日、新日本プロレスのWebサイトには、ザック・セイバーJr.選手のインタビュー記事が公開されました。
とにかく読み応えのある記事でした。
ブリティッシュヘビー級王座戦線やザック選手の”これから”が10倍は楽しみになる内容です。まだ読まれてない方は、ぜひ読んでおかれることをオススメします。
さてさて今回は、ザック選手のインタビュー記事を元に、これからのブリティッシュヘビー級王座を巡る闘いについて、まとめていきたいと思います。
RPWブリティッシュヘビー級王座
まずは簡単に、RPWブリティッシュヘビー級王座について。
そもそもブリティッシュヘビー級王座は、2012年に設立された「レボリューション・プロレスリング(RPW)」が制定しているタイトルです。RPWは比較的新しい団体ではありますが、新日本プロレスやROHと提携を組み、多くの選手が互いに行き来しています。ヤングライオンの修行先としても定番ですね。
次に、ブリティッシュヘビー級王座の歴代王者は以下の通り。
- 初代 シャ・サミュエルズ
- 2代目コルト・カバナ
- 3代目マーティ・スカル
- 4代目AJスタイルズ
- 5代目ザック・セイバーJr.
- 6代目柴田勝頼
- 7代目ザック・セイバーJr.
- 8代目石井智宏
- 9代目鈴木みのる
- 10代目石井智宏
- 11代目ザック・セイバーJr.
- 12代目棚橋弘至
- 13代目ザック・セイバーJr.
後半は、ほぼザック選手と新日本の選手たちとの戦いとなっています。イギリスで生まれながらも、新日本プロレスとの関係の中で価値を高めていったブリティッシュヘビー級王座。
そこには英国プロレスに対するザック選手の想いがありました。
英国プロレスの価値を高める
ザック選手のインタビュー記事を読んでいくと、彼の目的は「英国プロレスの価値を高めること」、これに一貫していると感じました。ブリティッシュヘビー級王座を新日本プロレスに持ち込んだのも、すべてはこの目的のためでしょう。
事実、新日本の選手とタイトルマッチを重ねるごとにベルトの存在が浸透し、今では新日本プロレスにおいても東京ドームでタイトルマッチが組まれるほど重要視されるベルトとなりました。
2019年には”プロレスの殿堂”、マディソン・スクエア・ガーデンでもタイトルマッチが行われています。
2012年に生まれた団体のベルトが、世界最高の会場でタイトルマッチを行う。
これこそまさに、ベルトの価値が高まった瞬間でしょう。
新日本プロレスでも何度となくベルトの価値についての論争が起こっていますが、ここまで明確にベルトの価値が高まる瞬間は見たことがありません。
これは、巧みなレスリングテクニックで観客の心を掴むと同時に、実績をコツコツと積み上げてきたザック選手の功績と言えるでしょう。
ザック選手は、イギリスの選手とタイトルマッチを行わないことについても、「俺を倒せるレスラーがいない。」ときっぱり言い切ります。「日本にしか俺を倒せるレスラーはいなかった。」と。
しかし、これも裏を返せば、
「俺を倒せるレスラーになって、ベルトをイギリスに取り戻してみろ!」
という、ザック選手なりのイギリスのレスラー達に対するエールのようにも見えます。
そして実際に、ザック選手を倒してイギリスにベルトを取り戻せる選手が現れた時、ザック選手の目的である「英国プロレスの価値を高めること」が、ひとつの到達点にたどり着いたと言えるのかもしれません。
最後に
今回は、ザック選手の英国プロレスに対する想いについてまとめてきましたが、インタビューではこれまでブリティッシュヘビー級王座を闘ってきた選手についてや、鈴木軍について、そして以前話題になった「ストロングスタイルは死んだ」発言についても語られています。
繰り返しになりますが、まだ読んでない方はぜひ!
さてさて、ザック選手。
現在開催中の『THE NEW BIGINING』シリーズでは次の防衛戦に向けて前哨戦を闘ってますね。
防衛戦の相手は同じく英国出身レスラー、ウィル・オスプレイ選手。
別ベクトルで素晴らしい技術を持つ両者。
元々楽しみな試合ではありましたが、ザック選手のインタビューを読んでより楽しみになりました。イギリスのベルトの行方は果たして。2.2札幌大会、楽しみに待ちましょう。
ではまた!