中西学の引退とスタッフの熱意

中西学の引退とスタッフの熱意
2020年2月24日
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2.22後楽園ホール大会。
この大会を持って中西学選手は引退となりました。

引退表明からわずか2ヶ月半での引退。
2020年1月に引退された獣神サンダー・ライガー選手と比べると短い引退ロードではありましたが、その残された日数の中で、中西選手は見事に引退まで駆け抜けてくれました。

ちょっと遅くなりましたが、今回は、中西選手の引退への想いと、その短い引退ロードの中で感じたスタッフの熱意について書いていきたいと思います。

唯一知っていた選手

僕が新日本プロレスファンになったのが2017年4月。

それまでプロレスどころか格闘技全般に興味がなかった僕が、新日本プロレス所属のプロレスラーで唯一知っていた選手が中西選手でした。

「さんまのスーパーからくりTV」などバラエティに出演されていた頃に拝見していて、その印象的なキャラクターがしっかり頭に残っていたようです。「まだ現役だったんだ」と嬉しくなりました。

僕がファンになった頃にはすでに「G1 CLIMAX」への出場もなく、大会前半での戦いがメインとなっていた中西選手。それでも、誰よりも分厚い肉体と説得力のあるパワーファイトで、なお迫力のある戦いを楽しませてくれました。

2019年12月の福岡大会のファンクラブ撮影会は中西選手で「これは行かねば!」と思い、早めに会場に行って一緒に撮ってもらいましたが、まさか、最後の機会になるとは。

隣に立ってみると、画面越しに見るよりもだいぶ身体が分厚く大きく見えました。引退を前にした選手の身体とは思えない程…ほんとプロレスラーって超人だなと思います。

“プロレスラー”中西学の引退

2.22後楽園ホールでの引退試合。

永田選手に対するアルゼンチンバックブリーカーからの永田選手放り投げ、トップコーナーからのフライング・ボディアタック。まさに引退試合と言えるほどの出し惜しみなしの試合展開でしたが、この試合は何と言っても最後の4連発のフィニッシャー受け。

後藤洋央紀選手の『GTR』、飯伏幸太選手の『カミゴェ』、オカダ・カズチカ選手の『レインメーカー』、棚橋弘至選手の『ハイフライフロー』。一撃必殺のフィニッシャーを4発、真正面から受けての敗北。

相手の技を”受ける”というプロレス独自の美学が詰まったエンディングとなりました。

中西選手がIWGPヘビー級を巻いた後楽園ホールで、ベルトを奪還した棚橋選手から生涯最後の3カウント負けを喫するというのも感動的。

「プロレスラーになったからには、死ぬまでプロレスラー」

そう語った中西選手らしい引退試合だったと思います。

個人的な涙ポイントはセレモニー後の胴上げ。

プロレスラー複数人をもってしても全然上がらない中西選手の肉体に、これまでの中西選手の努力の結晶である肉体の凄さが表れている気がしてなんだか泣けました。

中西学に対するスタッフの熱意

中西選手については、詳しくは知らないまま引退直前まで来てしまった、というのが正直なところでした。

そんな中『新日本プロレスワールド』に公開された2009年5月6日の後楽園ホール大会を観ました。中西選手がIWGPヘビー級を戴冠した大会です。

相手は当時王者だった棚橋選手。

まだ30を超えたばかりのイケイケの棚橋選手に向かっていく中西選手は眼光鋭く、今以上にパワーあふれるファイトで棚橋選手を圧倒。

120kgの肉体による場外への『プランチャ』は説得力抜群、不利な状況でも『アイアンクロー』で形勢逆転する姿はまさに野人。

もっと早くから観ていたかったと思わせるには十分な名試合でした。

驚いたのは、これまで『ワールド』にこの動画が公開されていなかったこと。確かに実況は村田春郎さんと元井美貴さん。アフレコで収録された実況のようでした。

その村田晴郎さんのコラムで知ったことですが、『ワールド』で公開されているアーカイブスの動画は、テレビ朝日が権利を持っているものに限られるようです。ただ、この試合に関しては映像を使用する権利を持っていなかったようで。

中西選手の引退を前になんとか『ワールド』で観られるようにしたいと、スタッフが急遽映像の使用許諾を取り付けたらしいのです。で、当時の実況もまた別の局の方がされていて使えないとのことで村田さんと元井さんが実況を収録したと。

引退を前に、インタビューや一問一答などの企画も嬉しいですが、やっぱりその選手の試合を観ておきたいと思うもの。

この試合を観た上で引退試合に臨めたことは、ファンになって年数が浅い僕にとってはありがたいことでした。おかげで中西選手の引退を惜しみつつも期待感を高めた上で引退試合に臨むことができました。

それと、2月14日に届いた『新日本プロレスメールマガジン』。

“中西番”として中西選手のコーナーを長年受け持ってきたスタッフのコラムが掲載されていました。

短い文章でしたが、溢れ出さんばかりの中西選手への想いに胸が熱くなり…ここまでスタッフに愛される選手の引退試合、セレモニーはどうなるのかとまたまた期待が高まったものです。

引退試合に至るまでの様々な企画から、当日の煽りPV、解説席の長州力さん、引退セレモニーに駆けつけた方々、その他に至るまで、ところどころにスタッフの愛を感じる引退試合&セレモニー。

長州さんは「リングで優しすぎた」とも表現していましたが、それも含めて選手、スタッフ、ファンから愛された、中西選手らしい引退ロードだったと思います。

最後に

僕は新日本プロレスファンになってから、4名の選手の引退を観てきたことになります。

マシン軍団が詰めかけたスーパー・ストロング・マシン選手、”狂乱”を貫いた飯塚高史選手、ジュニアの過去と未来を繋いだ獣神サンダー・ライガー選手。そして、”プロレスラー”の戦いをファンに刻んだ中西学選手。

生の試合を観ることが出来なくなるという点では寂しいものですが、ひとりのプロレスラーの歴史の終着点としては、それぞれ個性が見えて面白いですよね。

中西選手は、リングに上がることはなくなっても、”プロレスラー”として第二の人生を歩んでいかれるとのこと。またどこかで”プロレスラー”中西学の姿をみられる日を楽しみに待ちたいと思います。

中西選手、おつかれさまでした!ありがとう!

ではまた!