2.20後楽園ホール大会でのタイトルマッチが決定したNEVER無差別級王座。
対戦するのは王者、鷹木信悟選手と、2.6後楽園ホール大会にて挑戦表明をした石井智宏選手です。
去年の「G1 CLIMAX」で鷹木選手に敗北している石井選手にとっては、NEVER王者への復帰とは別に個人的なリベンジマッチの意味合いも強い試合となります。
どちらも真っ向勝負を是とする者同士の戦い。名勝負になることは間違いなしのカードではありますが、今回はその裏で形成されつつある鷹木信悟包囲網に焦点を当ててみたいと思います。
特に注目するのは、EVIL選手とSHO選手。
スマホサイトで公開された2人の日記から、それぞれの鷹木選手への想いを深掘りしていきます。
再起を狙うEVIL
今回、この記事を書こうと思ったきっかけが、EVIL選手の日記でした。
2.1札幌大会で石井選手に敗北し、シングルマッチでは4連敗を数えてしまうことになったEVIL選手。2月14日に公開された日記では、その悔しさを滲ませると共に、同じ日にNEVER無差別級王者となった鷹木選手に対しては「…言葉では言い表せられないものがあった」と複雑な想いを明かしました。
そして、2.6後楽園ホール大会。NEVER無差別級6人タッグのベルト王者として石井選手らCHAOSの挑戦を退けたEVIL選手でしたが、石井選手はそのままリング上で鷹木選手の持つNEVER無差別級シングルのベルトに挑戦を表明。鷹木選手はその場で挑戦を受け入れました。
その様子をEVIL選手は、リングから降りず「心に刻み込んだ」そうです。
「新日本プロレスワールド」で見直しましたが、確かにコーナーで石井選手の挑戦表明の様子をじっと見つめていたEVIL選手。石井選手がリングから降りた後もその視線は石井選手を捉えたままでした。
ただこの時、EVIL選手は"どちら"に照準を合わせていたのでしょうか。視線の先の石井選手か、視線は向けずとも鷹木選手の方か。この時のEVIL選手は、あえて鷹木選手と目を合わせたくない様に見えました。
シングルでチャンスを掴めずにいる自分。そんな中、2018年秋にロスインゴに加わってその存在感で一気に注目を集めた鷹木選手。絶対に負けたくない相手でありながらシングルで勝てなかった石井選手。その石井選手からの挑戦を受ける鷹木選手。
石井選手へのリベンジを誓うとともに、EVIL選手はおそらく、鷹木選手のことも"戦うべき相手"と認識しているはずです。
日記の中では"優勝"をこれからの狙いとしたEVIL選手ですが、闇の王の再起に必要なのは、鷹木選手の持つ"今"のNEVER無差別級のシングルのベルトだと思います。
2.20後楽園ホール大会でのタイトルマッチ。
EVIL選手が何かしらの"のろし"を上げてくれることを期待しています。
トランキーロじゃいられないSHO
鷹木選手が新日本プロレスに参戦した時からの因縁を持つSHO選手。
EVIL選手と同じく、スマホサイトの日記にてその複雑な心境を語っていました。
SHO選手は前日に更新された内藤哲也選手の日記に言及。内藤選手はイッテンゴでのKENTA選手の行動に対して"良い"か"悪い"かは別として「さすが」と賛辞を送り、他の選手に対しては「危機感」を持った方がいいと語っていました。
これについてSHO選手は「自分のことをそのまま言われているようで心が痛くなった」と。そして「とにかく焦っている」と語りました。
今年はシングルのベルト戴冠を目指すことを公言しているSHO選手ですが、今のところ、次の挑戦者となる決め手の"一手"を打つことが出来ていません。
そしてこの焦りの大きな原因は、おそらく高橋ヒロム選手の活躍です。
長期欠場から2019年秋に復帰した直後、東京ドームでIWGPジュニアのベルトを即戴冠。次は"二冠王"内藤選手とのシングルマッチを控えているヒロム選手。タイトルマッチではありませんが、内藤選手に「自分に勝ったらベルトを渡すつもりで試合に臨む」とまで言わせています。
そんなヒロム選手、SHO選手とは同級生です。意識しないはずがありません。
とは言え、SHO選手がまず狙うべきはNEVER無差別級のベルトだと思っています。
その理由は単純「今、鷹木信悟が持っているから」。
以前から、鷹木選手がヘビー級に転向したことに対して「ジュニアから逃げた」と語っていたSHO選手。階級が別れてしまい、リベンジの機会が少なくなってしまうことへの悔しさもあったのだと思います。
そんな中、鷹木選手が掴んだのは"無差別級"のベルト。SHO選手はその様子を実況席で見届けました。
正直、ヘビー級へと転向した鷹木選手に挑戦するなら今しかありません。
鷹木選手へのリベンジ、シングル戦士としての覚醒、ジュニアの頂点、そして新日本プロレスの頂点。
鷹木選手からの勝利は、SHO選手が目指すものの全てに繋がる第一歩となるはずです。
EVIL選手と同じように、SHO選手の"一歩踏み出す勇気"を期待しています。
モテモテの鷹木信悟
新日本プロレスに登場して1年半も経たない内に、鷹木選手はその存在感で一気に新日本プロレスの中心人物の1人と言っていい地位を築きました。
そんな鷹木選手に対し、石井選手、EVIL選手、SHO選手、加えてトーア・ヘナーレ選手など、まさに"NEVER"らしいゴツゴツの戦いを好む選手が注目の視線を向けています。
さらにさらに、先日ロンドンでザック・セイバーJしたr.選手を撃破し、RPWブリティッシュヘビー級王座を初戴冠した後、ツイッターでヘビー級転向を明言したウィル・オスプレイ選手。
オスプレイ選手に対しては、鷹木選手の方から去年の「ベストオブスーパージュニア」のリベンジのために対戦相手候補として名前を挙げています。どちらもヘビー級戦士となり、より戦いやすい環境が整いました。なんなら、ブリティッシュのベルトへの挑戦を言い出す可能性だってあり得ます。
NEVER無差別級のベルトを、"オンリーワン"のベルトとしてIWGPヘビー・IWGPインターコンチよりも高みに持っていくと宣言している鷹木選手。その目的のために、鷹木選手が選ぶ相手は誰なのか。
それと同時に、「誰が鷹木選手の気が引けるか」という勝負もすでに始まっています。
そんな"モテモテ"の鷹木信悟選手が紡ぐ防衛ロードが楽しみで仕方ありません。
ではまた!